生物学科 菅助教が日本結晶学会平成27年度進歩賞を受賞 (2015.10.17)
2015年10月19日
日本結晶学会進歩賞は、同学会が結晶学の進歩発展に寄与し、その業績が特に顕著な若手研究者(35歳未満)に対して贈られるもので、学会の総会において表彰する事になっています。受賞者にはその功績を称え賞状と記念品が贈呈されます。
菅助教は酸素発生型光合成を司る、光化学系II複合体や光化学系I複合体の構造と機能を結晶学の視点から明らかにする事に取り組んできました。光化学系IIは光を当てるだけで高効率に水分子を分解する事ができるため、人工光合成研究への応用が期待されています。また光化学系I複合体は光エネルギーを高効率に吸収・伝達することが可能なため、光エネルギーを利用する新規デバイスへの応用も期待されています。菅助教はこれらふたつの巨大な光化学系複合体について研究室のメンバーと協力しながら結晶学的研究を行い、最先端のX線自由電子レーザー施設SACLAや大型放射光施設SPring-8を用いてその立体構造を詳細に決定する事に成功しています。
このたび、菅助教の「酸素発生型光合成を司る光化学系II複合体と光化学系I複合体の結晶学的研究」に対して、結晶学の進歩に著しく貢献したことが認められ、平成27年度の日本結晶学会進歩賞が授与されました。
結晶学会賞状